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BnA Alter Museum
先日、京都の河原町にある宿泊型ミュージアム「BnA Alter Museum」の
内覧会&レセプションパーティーにお邪魔してきました。
オープンは5月17日。
15人のアーティスト9人のアートディレクターが手がける31のアートルーム。
"泊まれるアート作品"
です!
その中に、昨年の無責任な3人による"無責任展"でお世話になった
アシタノシカクの大垣ガクさんがディレクションされたお部屋があり、
そのお部屋に置くクッションとベッドスローを作らせていただきました。
打ち合わせでお話しをお聞きした時からワクワクするコンセプトのお部屋たち。
その一つ、偕老同穴(カイロウドウケツ)のお部屋がこちら。



時間制限があって全体像をうまく撮れなかったのですが、
めちゃくちゃときめく空間でした。
偕老同穴をイメージした天蓋ベッドがお部屋の中央にあり、
壁一面には河野ルルさんの描く可愛い珊瑚や洞穴エビが。
まるで海の中にいる気持ちに。
お部屋のテーマになっている偕老同穴(カイロウドウケツ)とは、
深海に生息している海綿の仲間で、
細長い筒形の不思議な生き物。

ガクさんに見せてもらった本物の偕老同穴 ↑
初めて見たときの感想は、
うわ!なんじゃこりゃかっこいい!でした。
エルンスト・ヘッケルの絵を実物で見れたような衝撃。
しかも見せてもらったのは無責任展中だったのですが、
私はちょうどヘッケルの原画を元にした作品を作っていたのです。
勝手に運命的なものを感じて興奮しました。
(エルンスト・ヘッケルと無責任展についてはまたの機会に...)
話は戻り、偕老同穴ですが、
骨格が網目状になっていて、
中にはドウケツエビという小さなエビが雄雌一対で住んでいます。
このエビ夫婦は偕老同穴から生涯出ることはなく、
一生を二匹で添い遂げるのだそう。
夫婦の絆と愛を感じずにはいられない。
素敵な逸話を教えていただきました。
というわけで、
偕老同穴の天蓋ベットの中にこのエビのクッションが2つ並んでいるのです。
河野ルルさんの描いたドウケツエビの原画を元に、
フランスのキルト技法「ブティ」でクッションにしました。

ひたすらチクチク....
その後少しずつ綿を詰めていきます。
水玉部分は刺繍にして、より胴体部分が浮き出るようにしてみたり。
綿を詰めるたび、
徐々に浮き上がってくるエビに興奮しながら制作しました。

2匹のクッション完成。

出来上がったカバーにクッションを入れて、
アイロンで整えて。
仕上げ作業のたびに、自分の口元が緩んでいくのがわかりました...。
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実際にお部屋に入って、ベッドに並んでいるエビ夫婦を見れて
とてもとても嬉しかったです。
いつか泊まるぞ...!
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そして別のお部屋のクッションとベッドスローも作らせてもらいました。
これまた偕老同穴のお部屋とは全く違った雰囲気。
そのほかにも書ききれていないことがまだありますので、
続きはまた後日。
最後まで読んでいただきありがとうございました!